HACCPチームの構成、役割、組織図は?資格は必要?
12手順7原則の手順1が『HACCPチームの編成』ですが、どう編成すれば良いのかが分かりませんよね。どんな人が必要なのか、チームリーダーは資格が必要なのか、そもそも何をするのかが分かり難いですよね。HACCPチームについてご説明致します。
HACCPチームって何をするの?
HACCPはHACCPシステムを構築する事だけではなく、運用する事です。
先ずはHACCPシステムを構築する事
HACCPシステムを構築するというのは、どういう意味かというと、自社の食品安全の仕組みを作るという事です。
一般衛生管理(前提条件プログラム)で、あなたの工場が食品を取り扱う為に衛生的な環境を整える事から始まり、原材料・工程・環境からの汚染リスクを洗い出し、管理する方法や手順を決める事、そこには必須管理点CCPも含まれ、CCPが確実にコントロールされ安全な食品が常に製造されている事を監視し確認する仕組み作り、手順や記録方法なども含まれます。
次に運用です。
常にHACCPシステムが決められた方法や手順に沿って、確実に管理され記録される様に教育・指導し、常に有効的に運用されているかを確認します。
また、決められた方法が正しいか、何か問題は無いか、改善すべき点は無いかなど、HACCPシステムの見直しを定期的に行います。
HACCPチームの構成・役割は?
何をするかが分かれば、どんな人が必要か?ですね。
- チームリーダー
HACCPシステム(HACCPプラン)が作成出来る知識を有する人
ハザード分析(危害要因・微生物の知識がある)が出来る人 - 工場長など
製造工程(調理工程)や取り扱っている原材料が分かる人
様々な立場のスタッフの方に指導が出来るコミュニケーション能力がある人 - 購買部門・仕入れ担当など
原材料の仕様、仕入れ先などを管理している人 - 施設設備・機器などの工務担当
施設・機器の保守メンテナンス - 品質管理部門など
最終製品の仕様・規格が分かる人 - 必要な資源(人・金・物)を提供できる経営者
HACCPチームには、システムを構築する能力を持つ人、それにはHACCPを理解しハザード分析が出来る能力が必要です。
原材料が持つハザードを明確にする為、また、自社の基準にあった仕入れ先から原材料を仕入れる為に仕入れ担当者の力も必要です。
そして、工程毎にどんな潜在的なハザードが存在するかを考えるには正しく工程や手順、使用する器具などを知る事が重要です。
そして、教育・指導し、常に品質・安全が保たれている事を管理する必要もあります。
もっとも重要なのは資源を提供する人かもしれません。
HACCPチームが危害要因に対し有効な対策を考えても、そこに資金や人が提供されなければ危害になってしまう可能性があります。
工場の規模が小さく、そんな部門も人も居ない工場の方が多いです。普段の業務も兼務となっていると思いますので、HACCPチームでの役割も兼務で行います。
HACCPの12手順の手順0(ゼロ)は経営者のコミットメントと言われていますよ。
HACCPチーム組織図は?
食品安全は食品を取り扱う事業者にとって、最も重要で優先されなければいけません。
その為、他部署と独立し、指導や指示が出来なくてはいけません。
HACCPチームはそれぞれの役割・立場で意見を言う必要があります。メンバーと立場は平等で、メンバーをチームリーダーがまとめます。組織は社長や副社長の直属の部署であったり、HACCPチームのリーダーが社長だったりします。
まとめ
HACCPチームは経営者に、食品安全に関わる問題が起こった場合は直ちに報告し改善を提案する必要があります。また、現場へ直ぐに変更や修正の指示や指導を行わなければいけない為、ある程度の権限が与えられる必要があります。
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